当院でのCBCT撮影基準(紹介元歯科医院向け)

Veraview X800

当院使用機器:株式会社モリタ製作所 Veraview X800

本ページは、歯内療法(根管治療・再根管治療・歯内外科等)におけるCBCT(歯科用コーンビームCT)の当院の撮影適応と運用基準を、AAE/AAOMRの共同ポジションステートメント(2025 Update)に準拠してまとめたものです。

1. 基本方針(重要)

CBCTはルーチン(スクリーニング目的)では撮影しません。臨床症状・所見がなく、目的が2D(口内法など)で満たせる場合はCBCTを行いません。
低線量の2D画像で目的が達成できない場合に限り、必要性を合理的に判断した上でCBCTを適用します。
原則として、歯内領域では限局FOV(limited FOV)CBCTを第一選択とします(被ばく低減・解像度・読影負担の観点)。
病変がFOV外に及ぶ疑い、非歯内性の鑑別や全顎的評価が必要な場合は、症例ごとにFOV拡大を検討します。

2. 撮影条件の考え方(FOV/解像度/線量)

撮影範囲(FOV)はROI(関心領域)より"わずかに大きく"設定し、必要最小限の範囲で撮影します。
近年、低線量・超低線量設定への関心が高まっていますが、診断目的(例:微細構造・破折)によっては高解像度設定が必要となる場合があり、「目的に応じた最適化」を重視します。
被ばくに関しては「最小化」一辺倒ではなく、診断に十分な画質を確保しつつ、診断的に許容できる範囲でできるだけ低く(最適化)を基本とします。

3. 画像アーチファクトへの配慮(メタル/ガッタ等)

金属修復物やガッタパーチャは、ビームハードニングやストリーク等のアーチファクトにより診断を妨げることがあります。
必要に応じて、ROIの中心配置、360°回転、金属アーチファクト低減(MAR)等を検討します(ただしガッタ由来は補正が限定的な場合があります)。

4. 当院のCBCT適応(歯内療法領域)

以下は原則として限局FOV CBCTを想定し、十分な臨床診査を前提とします。

A. 診断・術前評価

1)症状や2D所見が矛盾/非特異で診断が確定しない場合(未治療歯・既治療歯とも)
※う蝕評価などでCBCTに限界がある場合、BW/PAで補完

B. 術中(治療中)

2)石灰化根管の同定・位置づけ、および医原性エラー(穿孔等)の管理

C. 術直後(治療直後)

3)原則は口内法X線が第一選択
ただし合併症がある場合は限局FOV CBCTが第一選択

D. 非外科的再治療(再根管治療)

  • 4)垂直性歯根破折:臨床+2Dで不確実な場合、限局FOV CBCTを優先
  • 5)治癒不全の評価:追加治療(再治療/外科/抜歯)要否判断のため
  • 6)合併症評価:オーバーフィル、器具破折、穿孔部位の局在など

E. 外科的再治療(歯内外科)

  • 7)術前プランニング:根尖位置の同定、重要解剖(上顎洞、下歯槽管等)との近接評価

F. 特殊状況

  • 8)インプラント外科的埋入:限局FOV CBCTを優先
  • 9)外傷:局所的歯槽骨外傷、歯根破折、脱臼、歯の変位等(広範囲顔面外傷が疑われない場合)
  • 10)吸収(外部/内部)の鑑別と局在、治療方針・予後判定

G. 経過観察(アウトカム評価)

  • 11)無症状の治癒評価:原則は口内法X線を優先
  • 12)初回評価でCBCTが適応だった症例:無症状フォローでも限局FOV CBCTが適切となる場合あり(症状がある場合は「5)」へ)

※治癒評価でのCBCT使用は、リスクとベネフィットを症例ごとに検討します。

5. 当院で「原則CBCTを行わない」ケース

  • ・診査目的が2D(口内法/パノラマ等)で十分に達成できる場合
  • ・臨床症状・所見がなく、スクリーニング目的となる場合

既に紹介元でCBCT撮影が行われ、診断・治療判断に追加情報が不要と判断できる場合(DICOM提供が可能であれば、当院で再撮影しない方針です)

6. 読影体制・所見の扱い

CBCTは2Dとは異なる知識・技能が必要であり、アーチファクトと所見の鑑別、解剖理解、系統的読影を前提に運用します。
必要に応じて、口腔顎顔面放射線科専門医へのコンサルトを行い、所見の確認・解釈を行います。
限局FOVであっても、撮影範囲内に写る所見は適切に評価し、必要時には紹介元へ情報共有します(偶発所見を含む)。

7. 紹介元の先生へ(お願い:資料・データ)

より適切に「再撮影を避ける/必要時は最小限で撮影する」ため、可能な範囲で以下をご提供ください。

  • ・紹介状(主訴、既往、歯髄診断・歯周所見、打診・咬合痛、瘻孔、動揺、歯周ポケット、治療歴、補綴/支台築造情報)
  • ・2D画像(PA/BW/パノラマ:撮影日付き)

※既にCBCTを撮影済みの場合:可能ならDICOMデータ(ビューア付 or 記録媒体/共有方法)

免責・根拠

本基準は、AAE/AAOMR共同声明(2025 Update)を根拠に、患者個別の状況に応じた臨床判断のもとで運用します。

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