1回の治療に時間をかけ、通院を2、3回で終了させます。
「施術が早ければ早いほど、腕のいい歯医者」
そう思っている方は意外に多いようです。でも歯科医師からすると、その判断はちょっと間違っていると言わざるをえません。
歯は体の中でも比較的小さいパーツです。しかもその内部構造は複雑で、患者さん一人ひとりによって異なっています。そのため治療をしようとすると、どうしても時間がかかってしまうのです。
歯科治療は途中でやめられない
たとえば1人の患者さんに治療時間を30分とっていたとしましょう。施術中に「時間がきたので今日はここまで」と途中で終わらせることができるでしょうか。そんなことをしたら、せっかく治療した歯が悪化してしまう可能性も出てきます。
では1回の治療が30分以内に終わるように、何回にも分けて治療を行う歯科医院はどうでしょうか。それでは通う回数が増えるほど治療間の再感染リスクが高まりますし、患者さんの負担も増えてしまいます。しかし施術の途中だからといって、予定していた時間を超えて治療を続ければ、そのあとの時間に予約を入れていた患者さんすべてに影響が出てしまいます。